バックステップ流れ(流入量のマッピング)

OpenFOAM 4.x

ケース

$FOAM_TUTORIALS/incompressible/pisoFoam/les/pitzDailyMapped

概要

流体は領域 inlet から流入し、領域 outlet から流出します。流路の壁は速度 (0, 0, 0) の固定壁とし、Z 方向は1メッシュとして2次元問題としています。乱流計算には LES(渦粘性モデル ダイナミック1方程式型)を使用します。

モデル形状 モデル形状

流入条件として「mapped」タイプの条件を設定することで、領域 inlet から 0.0495 mだけX方向にオフセットした領域の値を参照して流入量を設定しています。この設定は 0/U、constant/polyMesh/boundary のそれぞれのファイルで以下の様に指定します。

inlet
{
    type                mapped;
    value               uniform (10 0 0);
    interpolationScheme cell;
    setAverage          true;
    average             (10 0 0);
}
ファイル 0/U
inlet
{
    type                mapped;
    value               uniform (10 0 0);
    interpolationScheme cell;
    setAverage          true;
    average             (10 0 0);
}
ファイル constant/polyMesh/boundary

メッシュは以下の通りです。

メッシュ メッシュ

probes 機能を使用して指定された座標での各時刻での圧力を、surfaceSampling 機能を使用して指定された面の各時刻での流速を、それぞれディレクトリ postProcessing 以下に出力しています。また fieldAverage 機能を使用して圧力、流速の時間平均を各時刻ごとに pMean、UMean として出力しています。これらの設定は system/controlDict で行います。

計算結果は以下の通りです。

流速(U)
流速(U) 流速(U)
圧力(p) 圧力(p)
最終時刻での時間平均化された流速(UMean) 最終時刻での時間平均化された流速(UMean)
最終時刻での時間平均化された圧力(pMean) 最終時刻での時間平均化された圧力(pMean)
座標 (0.0254, 0.0253, 0) での圧力の時刻歴(Probe 0) 座標 (0.0254, 0.0253, 0) での圧力の時刻歴(Probe 0)

実行コマンド

cp -r $FOAM_TUTORIALS/incompressible/pisoFoam/les/pitzDailyMapped pitzDailyMapped
cd pitzDailyMapped

blockMesh

decomposePar
mpirun -np 8 pisoFoam -parallel
reconstructPar

# 3次元可視化
paraFoam

# probes 機能の結果の可視化
gnuplot
gnuplot>set xrange[0:0.1]
gnuplot>set yrange[-20:40]
gnuplot>plot "postProcessing/probes/0/p" using 1:2 title 'Probe 0' with lines lc rgb "grey"

計算時間

4分9.66秒 ※8並列、Inter(R) Core(TM) i7-2600 CPU @ 3.40GHz 3.40GHz

参照