水門は、水門を模擬する境界要素ペアの上流側要素です。下流側要素は水門開口です。両者を図示すると図103の様になります。水門高さ hg が背水曲線の一部になり得るのは興味深い点ですが、これは必ずそうなるというわけではありません。門の低い側の点が液面よりも高い位置にある場合には背水曲線の一部になることはありません。
門が水面に触れ、水面曲線がフロントウォーター曲線(図103の曲線A)になる場合は体積流量 Q は以下で与えられます。
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門が水面に触れず、水面曲線がフロントウォーター曲線になる場合は体積流量 Q は以下で与えられます。
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ここで hc は臨界深度です。門が水面に触れ、水面曲線が背水曲線(図103の曲線B、下流側の境界条件によって制御されます)になる場合は体積流量は以下で与えられます。
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最後に、門が水面に触れず、水面曲線が背水曲線になる場合は体積流量は以下で与えられます。
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以下の定数を *FLUID SECTION,TYPE=CHANNEL SLUICE GATE カードの下の行で指定する必要があります:
傾斜 S0 は門が水面に触れない場合に使用されます。水門の断面形状は長方形と仮定されます。このため θ の定義はありません。水門には上流側流路要素を設定できることに注意してください。この場合には上流側参照要素を指定する必要があります。
サンプルファイル: channel1、chanson1