画像ファイルを取り込んでソリッドを作成する手順を説明します。
元画像ファイルが PNG 形式や JPEG 形式の場合には最初に SVG 形式に変換する必要があります。以下の例ではInkscape(バージョン1.02)を使用して PNG 形式画像を SVG 形式画像に変換しています。
Inkscape を起動し、メニューの [File]-[Import...] を選択します。ファイルダイアログで画像ファイルを選択するとインポート用のダイアログが表示されるので
ボタンをクリックしてインポートします。読み込んだ画像をウィンドウ上でクリックして選択し、メニューの [Path]-[Trace bitmap...] を選択します。表示される「ビットマップのトレース」ダイアログで「brightness cutoff」(明るさの境界)が選択されていることを確認してから
ボタンをクリックします。変換が終わったらウィンドウ右上のクローズボタンでダイアログを閉じます。これで元画像に重なるようにベクター画像が生成されます。画像をドラッグして元画像の上から移動させ、元画像は削除します。
メニューの [File]-[Save as...] を選択し、画像を SVG 形式ファイルとして保存します。
以上で SVG 形式の画像ファイルが用意できました。次にこのファイルを FreeCAD にインポートし、ソリッド化します。
FreeCAD を起動して新しいドキュメントを作成します。
SVG 形式ファイルを 3D ビューにドラッグ&ドロップするとインポート用のダイアログが表示されるので「SVG as geometry (importSVG)」を選択して
ボタン押し、インポートを行います。次にパートワークベンチに移動し、モデルツリーで全ての部品を選択して押し出しを実行します。押し出し用ダイアログで「Custom direction」を選択し、押し出し方向 (0, 0, 1) を設定し、さらに「Length」で押し出し寸法 10 mm に設定します。
ボタンをクリックして押し出します。最後に作成したソリッドをひとつにまとめます。モデルツリーで全ての部品を選択して和演算(ブーリアン演算)を実行します。コンボビューのビュータブで形状の色を (204, 204, 204) に設定します。
以上で画像からソリッドを作成することができました。