FreeCAD をインストール後、正常に起動できない場合の確認事項をまとめています。
OS のユーザー名、インストールパス(既定では「C:\Program Files\FreeCAD (バージョン番号)\bin\FreeCAD」)に日本語など英数字以外の文字が含まれていると FreeCAD が正常に起動できない可能性があります。ユーザー名、インストールパスに日本語文字など英数字以外が含まれていないかを確認して、含まれている場合は変更してください。
Windows の場合、ユーザー名を変更してもアプリケーションデータフォルダ(%AppData%)に古いユーザー名が残る場合があります。その場合は新しいユーザーアカウントを作成し、FreeCADはそのアカウントで使うことで問題を回避できます。
FreeCAD の公式インストーラーは GitHub(FreeCAD インストーラー配布ページ)からダウンロードできます。
例えばバージョン0.19.1の場合、各 OS ごとのインストーラーは以下のとおりです。
インストーラーが壊れていないか確認するためにインストーラーをダウンロードし直して、最初にダウンロードしたものと同じサイズかどうか確認します。Windows ではファイルを右クリックすると確認できます。
また FreeCAD のバージョンによっては SHA256 でのファイルハッシュ値が提供されています。例えば Windows 用であれば「FreeCAD-0.19.1.a88db11-WIN-x64-installer-1.exe-SHA256.txt」にハッシュ値が記載されています。Windows では以下のようなコマンドで実際のハッシュ値が記載されたものと同じか確認します。
FreeCAD が動作するにはシステムが OpenGL をサポートしている必要があります(最近のシステムのほとんどは OpenGL をサポートしています)。
可能であれば Blender など FreeCAD 以外の OpenGL を使っているソフトウェアをインストールして正常に起動できるか確認します。もしできなければグラフィックカードに問題がある可能性が高いです。
グラフィックカードとドライバーの組み合わせが正しいかを確認します。
FreeCAD 公式ページでは Intel のオンボードグラフィックカードのシステムに誤って ATI のドライバーがインストールされていたために FreeCAD が異常終了した例が紹介されています。組み合わせが正しくない場合は誤ったドライバーをアンインストールしてから、改めて FreeCAD をインストールします。
可能であればグラフィックカードのドライバーを最新のものに更新します。グラフィックカードのドライバーはそれぞれのメーカー(NVIDIA、ATIなど)のページで配布されています。
システムに不整合があると FreeCAD が適切なライブラリーを検出できずに起動できなくなる場合があります。
FreeCAD 公式ページでは不適切なやり方で GUI フレームワークの Qt3 や Qt4 がインストールされていると、FreeCAD が起動できなくなる例が紹介されています。その場合、その Qt3 や Qt4 を使っているソフトウェアをアンインストールすることで FreeCAD が正常起動できる可能性があります。
FreeCAD 設定ファイルが壊れると FreeCAD が起動できなくなる場合があります。その場合、次のようにして壊れた FreeCAD 設定ファイルを削除します。
ファイル削除後に FreeCAD が起動するかどうか確認します。
「--write-log」オプションを付けて FreeCAD をコマンドラインで起動すると(Windows の場合はコマンドプロンプト、Mac・Linux の場合はターミナルを使用)ログファイルが出力されるのでそれを添付して FreeCAD フォーラムで質問してください。
コマンドライン例(Windows、FreeCAD 0.19の場合)
ログファイルのパス
FreeCAD フォーラム