$FOAM_TUTORIALS/combustion/chemFoam/gri
CHEMKIN II の入力ファイルを取り込み、化学反応計算を行い、計算結果を CHEMKIN II による結果と比較します。CHEMKIN はサンディア国立研究所で開発された化学反応計算用のプロプライエタリ・ソフトウェアです。
解くのは圧力と温度、化学組成のみで流れは解きません。また空間自由度は存在しません(1メッシュ内の反応を常微分方程式として解きます)。ディレクトリ chemkin 内に CHEMKIN 形式の入力ファイルがあり、それらをディレクトリ constant 内のファイル thermophysicalProperties から以下のようにして読み込むことで使用しています。
thermoType { type hePsiThermo; mixture reactingMixture; transport sutherland; thermo janaf; energy sensibleEnthalpy; equationOfState perfectGas; specie specie; } CHEMKINFile "$FOAM_CASE/chemkin/chem.inp"; CHEMKINThermoFile "$FOAM_CASE/chemkin/therm.dat"; CHEMKINTransportFile "$FOAM_CASE/chemkin/transportProperties";
初期状態の圧力、温度、化学組成はディレクトリ constant 内のファイル initialConditions で以下のように定義されています。計算全体ではファイル chemkin/chem.inp に定義された53の化学種と325の化学反応が考慮されます。
constantProperty pressure; fractionBasis mole; fractions { CH4 0.5; N2 3.76; O2 1; } p 1.36789e+06; T 1000;
またディレクトリ constant 内のファイル chemistryProperties で化学計算ソルバーの設定を行っています。
計算結果は以下の通りです。
OpenFOAM と CHEMKIN II で計算がよく一致することがわかります。
計算後にディレクトリ validation 下で計算結果を CHEMKIN II の結果と比較してグラフに描画しています。ここでは ImageMagick 付属の convert コマンドを使用してグラフのファイル形式を EPS 形式から PNG 形式に変換しています。
3.23秒 ※シングル、Inter(R) Core(TM) i7-2600 CPU @ 3.40GHz 3.40GHz