$FOAM_TUTORIALS/combustion/fireFoam/les/oppositeBurningPanels
空気が満たされた領域の床面の一部、領域 burner からプロパンが流入し燃焼します。また燃焼部を挟むように対面する壁の一部(半透明部)は可燃性の材質でできています。床、可燃壁以外の面は開放されているものとし、着火から5秒間分の計算を行います。
モデル形状
可燃性の壁、空間側は別々に計算し、解をマッピングすることで全体の現象を計算します。
空間側の化学種、プロパン・空気による燃焼反応はディレクトリ constant 内のファイル reactions で以下のように定義されています。また各化学種の性質は同じディレクトリのファイル thermo.compressibleGas で定義されています。
species
(
O2
H2O
C3H8
CO2
N2
);
reactions
{
propaneReaction
{
type irreversibleinfiniteReaction;
reaction "C3H8 + 5O2 + 18.8N2 = 3CO2 + 4H2O + 18.8N2";
}
}
これら2つのファイル reactions、thermo.compressibleGas をディレクトリ constant 内のファイル thermophysicalProperties 内で読み込むことで設定が行われます。
壁の材質や燃焼反応はディレクトリ constant/panelRegion 内のファイル reactions で以下のように定義されています。壁の材質(wood)が燃焼し、煤(char)と気体(gas)に変わっていることがわかります。
species
(
wood
char
);
gaseousSpecies
(
gas
);
reactions
{
charReaction
{
type irreversibleArrheniusSolidReaction;
reaction "wood^4.86 = char + gas";
A 7.83e10;
Ta 15274.57;
Tcrit 400;
}
}
メッシュは以下の通りです。
メッシュ
可燃壁部のメッシュ
計算結果は以下の通りです。二酸化炭素の分布では描画にボリュームレンダリングを使用しています。
1秒での二酸化炭素の分布(CO2)
2秒での二酸化炭素の分布(CO2)
3秒での二酸化炭素の分布(CO2)
4秒での二酸化炭素の分布(CO2)
5秒での二酸化炭素の分布(CO2)
可燃壁(X座標最大側)の温度分布は以下の通りです。
また最終時刻での可燃壁側(X座標最大側)の材料「wood」の体積率は以下の通りです。領域中央下部の燃焼の激しい部分で体積率が減少していることがわかります。
5秒での可燃壁(X座標最大側)の体積率(wood)
2時間25分12.78秒 ※6並列、Inter(R) Core(TM) i7-2600 CPU @ 3.40GHz 3.40GHz