$FOAM_TUTORIALS/discreteMethods/dsmcFoam/supersonicCorner
直接シミュレーション・モンテカルロ(Direct Simulation Monte Carlo, DSMC)法を使って、超音速のアルゴン気体の流れを計算します。DSMC 法は1960年代に G. A. Bird によって提案された手法で、ボルツマン方程式を使って希薄気体の流れを計算するものです。
気体の物性などの設定はディレクトリ constant のファイル dsmcProperties で、初期状態はディレクトリ system のファイル dsmcInitialiseDict で定義されています。
モデルは X、Y、Z 軸方向のサイズがそれぞれ30 cm、18 cm、18 cm の直方体で、Y、Z 座標の最小面に領域 entrance1(赤色部)、entrance2(緑色部)、walls(青色部)が設定されています。またこれら以外の面は領域 flow として設定されています。
境界条件として領域 flow に温度 300 K、速度(1936, 0, 0)m/s の超音速を設定します。また領域 entrance1、entrance2 は対称面、領域 walls は温度 1000 K のすべり無し壁とします。
ディレクトリ 0 にある各変数の意味は以下の通りです。
計算結果は以下の通りです。
プロセッサーごとに分割したデータをコマンド reconstructPar で結合する際にオプション -noLagrangian を付けて不要なラグランジアン系のデータは結合しないようにしています。
1時間36分17.2秒 ※4並列、Inter(R) Core(TM) i7-2600 CPU @ 3.40GHz 3.40GHz