直方体領域内の自然対流(非定常、ブシネスク近似)

OpenFOAM 4.x

ケース

$FOAM_TUTORIALS/heatTransfer/buoyantBoussinesqPimpleFoam/hotRoom

概要

中央部のみが高温な床面を持つ直方体領域内での自然対流をブシネスク近似を使用して0秒から2000秒まで計算します。

床面(領域 floor)の温度を 300 K とし、その中央部(赤色部)のみ 600 K とします。天井は 300 K で固定、側面は熱的に解放され熱が逃げられるものとします。ただし流れとしては6面ともすべり無し壁とし、解析領域への流体の流入出は無いものとします。

モデル形状 モデル形状

高温部の設定はユーティリティー setFields を使って行います。高温部の位置、温度はファイル system/setFieldsDict で以下の様にして指定します。

defaultFieldValues
(
    volScalarFieldValue T 300
);
regions
(
    boxToFace
    {
        box (4.5 -1000 4.5) (5.5 1e-5 5.5);
        fieldValues
        (
            volScalarFieldValue T 600
        );
    }
);

また重力加速度の大きさ、方向はファイル constant/g で以下の様にして指定します。

dimensions      [0 1 -2 0 0 0 0];
value           (0 -9.81 0);

メッシュは以下の通りで、メッシュ数は4000です。

メッシュ メッシュ

計算結果は以下の通りです。

最終時刻での流速(U) 最終時刻での流速(U)
最終時刻での温度(T、メッシュベースでの描画) 最終時刻での温度(T、メッシュベースでの描画)

計算結果から領域中央部で上昇気流が起き、自然対流が発生していることがわかります。

実行コマンド

cp -r $FOAM_TUTORIALS/heatTransfer/buoyantBoussinesqPimpleFoam/hotRoom hotRoom
cd hotRoom

blockMesh
cp 0/T.orig 0/T
setFields
buoyantBoussinesqPimpleFoam

paraFoam

ユーティリティー setFields で指定領域に温度設定をしています。

計算時間

17.41秒 ※シングル、Inter(R) Core(TM) i7-2600 CPU @ 3.40GHz 3.40GHz