$FOAM_TUTORIALS/incompressible/SRFSimpleFoam/mixer
円筒内で Z 軸を回転軸として 1000 rpm で回転するミキサーの解析を行います。遠心力、コリオリ力を考慮することで計算領域全体の回転を再現します(SRF 機能)。
流体は領域 inlet(Z最大面)から (0, 0, -10) m/s で流入し、領域 outlet(Z最小面)から流出します。領域 outerWall は静止壁、ミキサー表面(領域 innerWall)はすべりなし壁条件としています。形状の1/4だけモデル化し、分割面(cyclic_half0、cyclic_half1)に周期境界を使用して全体の流れを見積もります。
回転軸、回転数は以下の様にファイル constant/SRFProperties で指定しています 。
SRFModel rpm; origin (0 0 0); axis (0 0 1); rpmCoeffs { rpm 1000; }
回転座標系に対する流速の境界条件をファイル 0/Urel で指定しています。ただし領域 inlet、領域 outerWall に対しては以下の様に SRFVelocity タイプを設定し、「relative no;」として静止座標系での速度を設定しています。
inlet { type SRFVelocity; inletValue uniform (0 0 -10); relative no; value uniform (0 0 0); } outerWall { type SRFVelocity; inletValue uniform (0 0 0); relative no; value uniform (0 0 0); }
乱流モデルには k-ω SST モデルを使用します。
メッシュは以下の通りで、メッシュ数は33600です。
静止系での流速を可視化する場合は ParaView 上で「Properties」タブの「U」にチェックを入れます。時刻0のデータには「U」が無いことに注意してください。
計算結果は以下の通りです。
2分12.34秒 ※シングル、Inter(R) Core(TM) i7-2600 CPU @ 3.40GHz 3.40GHz
OpenFOAM -回転領域を含む流体計算 (Rotating Geometry)-, Fumiya Nozaki