ファンの付いた T 型分岐管の流れ

OpenFOAM 4.x

ケース

$FOAM_TUTORIALS/incompressible/pimpleFoam/TJunctionFan

概要

流路の途中にファンのある T 型分岐管の流れを0秒から1.5秒まで計算します。

領域 inlet に全圧条件を適用します。0 秒で 10 m2/s2(=(kg/(m・s2))/(kg/m3)= Pa/密度)、1秒で 40 m2/s2 に設定します。出口側の領域 outlet1、領域 outlet2 に対してはそれぞれ静圧 10 m2/s2、0 m2/s2 を適用します。流路の壁にはすべり無し条件を適用します。

モデル形状 モデル形状

ファンは流れを通さない枠部分(領域 baffleFaces)と圧力勾配が与えられる羽根部分(領域 cyclicFaces)から構成されます。ファンの特性はファイル 0/p で境界条件に「type fan;」「patchType cyclic;」を使用することで指定します。

ファン形状 ファン形状
    cyclicFaces_master
    {
        type            fan;
        patchType       cyclic;
        jump            uniform 0;
        value           uniform 0;
        jumpTable       polynomial
        1((100 0));
    }
    cyclicFaces_slave
    {
        type            fan;
        patchType       cyclic;
        value           uniform 0;
    }

メッシュは以下の通りで、メッシュ数は3875です。

メッシュ メッシュ

計算した乱流エネルギー、乱流消失率を可視化するために ParaView 上で「Properties」タブの「k」、「epsilon」にチェックを入れます。

「k」、「epsilon」にチェック 「k」、「epsilon」にチェック

計算結果は以下の通りです。

最終時刻での流速(U) 最終時刻での流速(U)
最終時刻での圧力(p) 最終時刻での圧力(p)
最終時刻での乱流エネルギー(k) 最終時刻での乱流エネルギー(k)
最終時刻での乱流消失率(epsilon) 最終時刻での乱流消失率(epsilon)

ファンの位置で流速が増加していることがわかります。

実行コマンド

cp -r $FOAM_TUTORIALS/incompressible/pimpleFoam/TJunctionFan TJunctionFan
cd TJunctionFan

blockMesh

# バッフルとファン用のフェイス・ゾーンを作成
topoSet

cp -r 0.orig 0

createBaffles -overwrite

pimpleFoam

paraFoam

計算時間

57.77秒 ※シングル、Inter(R) Core(TM) i7-2600 CPU @ 3.40GHz 3.40GHz

参照