$FOAM_TUTORIALS/lagrangian/coalChemistryFoam/simplifiedSiwek
圧力差を利用して密閉空間内の空気に炭塵と石灰塵を混合し、さらにそこに着火して燃焼を計算します。炭塵と石灰塵の動きは粒子機能を使用して計算しますが、ここでの粒子は実際の塵粒子ではなくラグランジュ粒子(計算点としての粒子)です。
モデル形状は下図の通りで、2次元として計算します。領域 top、bottom、walls はいずれも壁で、領域 symmetry は対称面とします。また領域 top と領域 bottom は断熱、領域 walls は温度 400 K に固定されているものとし、時刻 0 で領域 top から延びる細い部分の圧力を 5.0✕105 Pa、下部のチャンバー部の圧力を 1.0✕105 Pa に設定して、この圧力差で流れを駆動します。時刻 0.1 秒、位置 ignitionCells で混合気に着火し、時刻 0.5 秒まで計算します。
炭塵、石灰塵のラグランジュ粒子の初期位置はそれぞれディレクトリ constant 内のファイル coalCloud1Positions、ファイル limestonePositions で、運動の性質はファイル coalCloud1Properties、ファイル limestoneCloud1Properties で定義されます。
また燃焼反応・化学種の性質はディレクトリ constant 内のファイル foam.inp、ファイル foam.dat で定義され、これらをファイル thermophysicalProperties から参照することで定義されます。さらに同じディレクトリのファイル fvOptions で着火位置を、ファイル chemistryProperties で化学反応計算の設定を、ファイル radiationProperties で輻射の設定を行っています。
メッシュは以下の通りです。メッシュ数は2518です。
計算結果は以下の通りです。
着火後に解析領域内では以下の式に従って水(水蒸気)が生成しています。
ラグランジュ粒子を可視化するためにはデータ読み込み後、粒子データのある時刻(時刻 0 以外)に移動し、パイプラインブラウザーの Mesh Parts リストで「coalCloud1」、「limestoneCloud1」のみにチェックしてから Apply ボタンを押します。
2分29.23秒 ※シングル、Inter(R) Core(TM) i7-2600 CPU @ 3.40GHz 3.40GHz