薄膜圧損体のあるダム・ブレイク

OpenFOAM 4.x

ケース

$FOAM_TUTORIALS/multiphase/interFoam/ras/damBreakPorousBaffle

概要

境界領域(下側) 解析モデル

ダム・ブレイク(水柱の崩壊)問題を1秒間分だけ計算します。解析領域の天井面(領域 atmosphere)は開放されているものとし、左右壁面と床面はすべり無し条件とします。また解析領域の中央に薄膜の圧損体として領域 porous を設定します。Z 方向は1メッシュとして2次元問題として計算を行います。

重力加速度方向はファイル constant/g で以下の様に指定します。

dimensions      [0 1 -2 0 0 0 0];
value           (0 -9.81 0);

薄膜圧損体の特性はファイル 0/p_rgh で以下の様に領域表裏の圧力の境界条件として指定します。

porous_half0
{
    type            porousBafflePressure;
    patchType       cyclic;
    D               1000;
    I               500;
    length          0.15;
    jump            uniform 0;
    value           uniform 0;
}

porous_half1
{
    type            porousBafflePressure;
    patchType       cyclic;
    D               1000;
    I               500;
    length          0.15;
    jump            uniform 0;
    value           uniform 0;
}

メッシュは以下の通りで、メッシュ数は2268です。

メッシュ メッシュ
メッシュ(正面) メッシュ(正面)

計算結果は以下の通りです。

液相 water の体積率(alpha.water)
初期時刻での液相 water の体積率(alpha.water) 初期時刻での液相 water の体積率(alpha.water)
時刻0.6秒での液相 water の体積率(alpha.water) 時刻0.6秒での液相 water の体積率(alpha.water)

薄膜部分で液相の速度が減少しつつも浸透している様子がわかります。

実行コマンド

cp -r $FOAM_TUTORIALS/multiphase/interFoam/ras/damBreakPorousBaffle damBreakPorousBaffle
cd damBreakPorousBaffle

blockMesh
setFields
createBaffles -overwrite
interFoam

paraFoam

ユーティリティー createBaffles で薄膜用の内部壁を作成しています。

計算時間

1分2.74秒 ※シングル、Inter(R) Core(TM) i7-2600 CPU @ 3.40GHz 3.40GHz