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ParaView 余計なベクトルを取り除く

ParaView 5.9.0

概要

ParaViewでは特定のデータで本来存在しない余計なベクトルが表示される場合があります。例えば流体解析データを可視化した場合に流速ゼロの壁面にベクトル(1, 0, 0)が表示されることがありますが、そうした場合には下記の手順で速度ゼロのデータ点でのベクトルの描画を取り除くことができます。

余計なベクトルを含む表示
壁面部分に余計なベクトルを含む表示
余計なベクトルを取り除いた結果
余計なベクトルを取り除いた結果

手順

  1. まずメニューの[Edit]-[Settings...]を開き、Settingsダイアログの検索ボックスに「Auto Convert Properties」と打ち込んで、表示された「Auto Convert Properties」をチェックします。Apply、さらにOKを押してダイアログを閉じます。

    「Auto Convert Properties」を有効化するとデータ配列が必要に応じてフィルターによって自動変換されます。この変換にはセル配列・ポイント配列の相互変換、複数成分を持つ配列からの特定成分の抽出が含まれます。ここではベクトルの大きさを変数として使うために有効にしています。

    Auto Convert Propertiesを有効化
    Auto Convert Propertiesを有効化
  2. ベクトルを描画した後、さらにThresholdフィルターを適用し、ThresholdフィルターのプロパティーでScalarsに「U_Magnitude」、Minimuに0以上の値(例えば0.0001)を設定し、Applyを押して適用します。

    Thresholdフィルターの設定
    Thresholdフィルターの設定
    余計なベクトルを取り除いた結果
    余計なベクトルを取り除いた結果

参照