1次元要素はサブルーチン「gen3dfrom1d.f」で、2次元要素は「gen3dfrom2d.f」で拡張されます。
1次元要素の拡張は3節点1次元要素から20節点3次元要素への要素トポロジーの変化をともないます。この時にはフィールド knor に保存されている拡張節点が使用されます。古い節点番号は使用されず、従ってこの段階で古い節点番号に対して適用されている条件はまだ新しい節点にコピーされていないことに注意してください。新しい節点の位置を計算するために xnor に保存されている単位ベクトル1と単位ベクトル2が *BEAM SECTION で定義された寸法と断面形状の情報とともに使用されます。断面形状には長方形断面、楕円形断面の両方を使用することが可能です。
2次元要素の拡張では knor に保存された拡張節点番号と xnor に保存された法線を使用した要素の厚み付けが必要になります。要素番号は維持され、トポロジーだけが変化します。古い節点番号は使用されず、従ってこの段階で古い節点番号に対して適用されている条件はまだ新しい節点にコピーされていないことに注意してください。平面ひずみ要素、平面応力要素、軸対称要素ではさらにいくつかの注意が必要になります。特定の幾何的配置を想定している特殊な要素が存在するのです。8節点2次元要素は20節点ブリック要素1層に、6節点2次元要素は15節点ブリック要素1層に拡張されるということを思い出してください。平面ひずみ要素、平面応力要素、軸対称要素はひとつの平面上、従来のXY平面の上に定義されます。さて3次元への拡張時にはこの平面は Z=0 に対応すると仮定されます。この平面が拡張の中心平面になります。要素の半分は Z 正方向に、もう半分は Z 負方向に拡張されます。Z 正方向にある拡張された節点を正 Z 節点、平面 Z=0 上のものをゼロ Z 節点、その他のものを負 Z 節点と呼ぶことにしましょう。平面ひずみ要素の場合、正 Z 節点と負 Z 節点はゼロ Z 節点に対して正確に同じだけの変位を示します。これらに対する条件は多点拘束の形で表され、サブルーチン「gen3dfrom2d.f」で生成されます。これら MPC は以降の行列系のサイズを大幅に減少させます。平面応力要素の場合、正 Z 節点と負 Z 節点はゼロ Z 節点に対して X、Y 方向に正確に同じだけ変位します。軸対称要素の場合、正 Z 節点と負 Z 節点はゼロ Z 節点に対して円筒座標系の全方向に同じだけ変位します。最後に平面ひずみ要素、平面応力要素、軸対称要素ではゼロ Z 節点に対する Z 方向の変位はゼロになります。