ラビリンスは、効率を落とす回転機器と静止機器の間からの気体漏れを防ぐために使用されます。漏れた気体はラビリンスの連続した段階で閉じ込められます。ラビリンスには直線状のもの(図73)や段状のもの(74)があります。段状ラビリンスは気体が圧縮・膨張する場合に使用され、回転機器の直径をそれぞれ減少させたり増加させます。段状ラビリンスでは静止した機器は普通ハニカム構造で覆われています。
ラビリンスは1つ(スパイクが1つだけ)でも複数(複数スパイク)でも可能です。後者の場合でだけ直線状と段状のラビリンスの区別があります。従ってラビリンスには単段、直線状、段状の3種類があると言えます。
計算中のラビリンスの形状は固定することも変形することも可能です。形状を固定している場合は間隔距離は定数になります。形状を変形可能にしている場合はこの間隔距離は2節点間の距離として定義されます。これらの節点は純粋な構造節点でなくてはならず、流体ネットワークに属してはいけません。熱機械計算ではこの距離は計算中に変化可能です。形状が固定されているのか可変なのかは TYPE パラメーターで定義されます。
ラビリンスを通過する流れの支配方程式は[19]を参考にしていて、使用している流量係数は[46]、[42]、[14]、[82]から求めています。固定ラビリンスは以下のパラメーターで表されます(TYPE=LABYRINTH SINGLE、TYPE=LABYRINTH STRAIGHT または TYPE=LABYRINTH STEPPED の *FLUID SECTION カードの下の行で順に指定されます):
可変ラビリンスは以下のパラメーターで表されます(TYPE=LABYRINTH FLEXIBLE SINGLE、TYPE=LABYRINTH FLEXIBLE STRAIGHT または TYPE=LABYRINTH FLEXIBLE STEPPED の *FLUID SECTION カードの下の行で順に指定されます):
各パラメーターの意味については図を参照してください。ラビリンスの種類によっては全てのパラメーターは必要ないことがあります。
サンプルファイル: labyrinthstepped、labyrinthstraight