ノットの数学的記述は極分解理論からアイデアを得ています。これは伸縮と回転に分解できる、連続体での無限小ベクトル dX の変形状態 dx を記述します[18] [20]。
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ここで F は変形勾配、R は回転テンソル、U は右ストレッチテンソルです。これをノット q の重心から任意の拡張された節点 pi へ伸びる有限ベクトルに適用すると次のようになります。
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ここで ui と w はそれぞれ節点の変形、重心の変形です。これは以下のように書き直すことができます。
これによってノットに所属する節点の変形はノットの重心の移動と接続ベクトルの伸縮・回転に分解できることがわかります。このベクトルは有限の長さを持ちますが、シェルやビームの厚みに相当するためそのサイズは通常、要素サイズ全体と比較して十分小さいです。3次元の場合、U は3x3の対称行列(6自由度)に、R は3x3の直交行列(3自由度)に相当し、全部で9自由度を持ちます。ストレッチテンソルはその主値 λi と主方向 Ni の関数として以下の様に書くことができる点に注意してください。
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