キーワードのタイプ:ステップまたはモデル定義
このオプションは振幅履歴と時刻の関係を指定するために使用されます。振幅履歴は値の組として指定され、各組は参照時刻とそれに対応する振幅値で構成されます。またユーザーサブルーチンuamplitude.fで指定することも可能です。
2つのオプションパラメーター TIME と USER が存在し、またパラメーター NAME を指定する必要があります。パラメーター TIME=TOTAL TIME が使用された場合、参照時刻は計算開始からの総時間になります。それ以外の場合はローカルステップ時間です。必要なだけの値の組を使用でき、1行には最大4つの組を記載できます。
パラメーター USER を指定すると振幅履歴と時刻の関係がユーザーサブルーチン uamplitude.f で実装されます。この場合は値の組を指定する必要はありません。
パラメーター NAME では振幅データの名前を設定することができ、この名前を必要に応じて荷重定義(*BOUNDARY、*CLOAD、*DLOAD、*TEMPERATURE)で使用することができます(最大80文字)。
各ステップではローカルステップ時間がゼロから開始され、その上限はステップの時間間隔になります。この関間隔は *STATIC、*DYNAMIC、*MODAL DYNAMIC キーワード・カードで指定されます。デフォルトのステップ時間間隔は1です。
*STEADY STATE DYNAMICS ステップでは時刻は周波数に置き換えられます。つまり *AMPLITUDE は振幅と周波数(サイクル数/時間)の関係として解釈されるのです。
総時間は現在のステップ開始までのローカルステップ時間を足し合わせた時間です。*STEADY STATE DYNAMICS プロシージャではそう時間は周波数(サイクル数/時間)と一致します。
荷重定義(*BOUNDARY、*CLOAD、*DLOAD、*TEMPERATURE)で指定される荷重は基準値です。荷重定義で振幅が選択されている場合、実際の荷重値は基準値に経過時間(ローカルステップ時間または総時間)での振幅をかけたものになります。一方で振幅が選択されていない場合は実際の荷重値はプロシージャによって決まります。*STATIC プロシージャでは前ステップ終了時の荷重(ステップが存在しない場合はゼロ)と現在のステップ終了時の基準値が線形につなぎ合わされたランプ型の荷重になります。*DYNAMIC プロシージャと *MODAL DYNAMIC プロシージャではステップ型の荷重になります。つまりステップ内の全時刻にわたって実際の荷重はその基準荷重と等しくなります。新しいステップで変更されない限り基準荷重は有効なままですが、TIME=TOTAL TIME パラメーターが有効化されていない場合には振幅設定は無効になります。ステップ終了時には、振幅が設定された全ての基準値がその時刻での実際の値に置き換えられることに注意してください。
非グルーバル座標系が節点に適用されている場合には同一節点の異なる自由度に対して異なる振幅を適用できないことに注意してください。例えば節点に対して円筒座標系を定義している場合には円周方向の力に適用する振幅は接線方向、軸方向と同じでなければなりません。
1行目:
次の行では必要なだけの値を入力します(USER パラメーターが選択されていない場合のみ):
例: *AMPLITUDE,NAME=A1 0.,0.,10.,1.
上記では名前A1で、t=0で値0、t=10で値1、を取る振幅関数を定義しています。時刻としてはローカル時間ステップを使用しています。
サンプルファイル: beamdy1、beamnldy