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分岐部では気体パイプの流れが分岐し、向きを変えて2つ別の管を通っていきます。従って原則的にはGAS PIPEタイプの3つのネットワーク要素が分岐部で1つの節点を共有することになります。BRANCH SPLITタイプの流体要素は流れが分岐することによる余分なエネルギー損失を表現し、分岐部の流出側管に挿入される必要があります。この概略を図示したのが図87です。塗りつぶされた円は流体要素の端点を表し、それ以外の円は中間節点を表します。分岐部が正しく動作するには流れの方向が図87で示されている様にならなければなりません。もし方程式系の解がそうなっていない場合は適切な対策をしなければなりません。例えば、解が2つの流入流れと1つの流出流れを持つ場合には枝分かれの合流要素を選択する必要があります。
図87:
分岐部での要素選択
 |
複数の形状タイプを利用可能です。
図88で表されるGE[73]タイプの分岐は非常に一般的なもので、(合理的な限度内で)任意の断面と角度を使用できます。分岐は以下の定数で表されます(*FLUID SECTION, TYPE=BRANCH SPLIT GE カードの下の行で順に指定されます):
- 分岐0として定義された気体パイプ要素のラベル
- 分岐1として定義された気体パイプ要素のラベル
- 分岐2として定義された気体パイプ要素のラベル
- 分岐0の断面積 A0
- 分岐1の断面積 A1
- 分岐2の断面積 A2
- 角度 α1(°)
- 角度 α2(°)
- 分岐1内のオイル質量流量(*FLUID SECTION カードでオイルの種類を定義するOILパラメーターが使われた場合のみ)
- 分岐2内のオイル質量流量(*FLUID SECTION カードでオイルの種類を定義するOILパラメーターが使われた場合のみ)
図88:
GEタイプの分岐流体セクションの形状
 |
図89で表されるIdelchik1タイプの分岐は、流入路が断面積不変のままでまっすぐに続く場合に使用できます[33]。分岐は以下の定数で表されます(*FLUID SECTION, TYPE=BRANCH SPLIT IDELCHIK1 カードの下の行で順に指定されます):
- 分岐0として定義された気体パイプ要素のラベル
- 分岐1として定義された気体パイプ要素のラベル
- 分岐2として定義された気体パイプ要素のラベル
- 分岐0の断面積 A0
- 分岐0の断面積 A1=A0
- 分岐2の断面積 A2
- 角度 α1=0°
- 角度 α2(°)
- A0 の水力直径 Dh0
- A2 の水力直径 Dh2
- 分岐1内のオイル質量流量(*FLUID SECTION カードでオイルの種類を定義するOILパラメーターが使われた場合のみ)
- 分岐2内のオイル質量流量(*FLUID SECTION カードでオイルの種類を定義するOILパラメーターが使われた場合のみ)
- 分岐1のζ-補正係数 k1(ζeff=k1ζ)。これを使うと実験根拠に基づいて ζ の値を調整可能です(デフォルトは1)。
- 分岐2のζ-補正係数 k2(ζeff=k2ζ)。これを使うと実験根拠に基づいて ζ の値を調整可能です(デフォルトは1)。
図89:
Idelchik 1タイプの分岐流体セクションの形状
 |
図90で表されるIdelchik2タイプの分岐は、流出路が流入路と角度 90° をなす時に使用できます[33]。分岐は以下の定数で表されます(*FLUID SECTION, TYPE=BRANCH SPLIT IDELCHIK2 カードの下の行で順に指定されます):
- 分岐0として定義された気体パイプ要素のラベル
- 分岐1として定義された気体パイプ要素のラベル
- 分岐2として定義された気体パイプ要素のラベル
- 分岐0の断面積 A0
- 分岐1の断面積 A1
- 分岐2の断面積 A2
- 角度 α1=90°
- 角度 α2=90°
- 分岐1内のオイル質量流量(*FLUID SECTION カードでオイルの種類を定義するOILパラメーターが使われた場合のみ)
- 分岐2内のオイル質量流量(*FLUID SECTION カードでオイルの種類を定義するOILパラメーターが使われた場合のみ)
- 分岐1のζ-補正係数 k1(ζeff=k1ζ)。これを使うと実験根拠に基づいて ζ の値を調整可能です(デフォルトは1)。
- 分岐2のζ-補正係数 k2(ζeff=k2ζ)。これを使うと実験根拠に基づいて ζ の値を調整可能です(デフォルトは1)。
図90:
Idelchik 2タイプの分岐流体セクションの形状
 |
*FLUID SECTION カードの LIQUID パラメーターを指定することで液体の損失が計算されます。このパラメーターが指定されていない場合は圧縮性流体の損失が計算されます。
サンプルファイル: branchsplit1、branchsplit2、branchsplit3
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guido dhondt
2016-03-08