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パイプ、ホワイト-コールブルック

一定断面積の直管で、以下の式で定義される損失水頭$ \Delta_1^2 F$を持ちます:

$\displaystyle \Delta_1^2 F = \frac{f \dot{m}^2 L}{2 g \rho^2 A^2 D},$ (27)

ここでfはホワイト-コールブルック係数(無次元)、$ \dot{m}$は質量流量、Lはパイプの長さ、g は重力加速度(9.81 m/s2)、A はパイプ断面積、D は直径です。ホワイト-コールブルック係数は以下の陰方程式を満たします。

$\displaystyle \frac{1}{\sqrt{f}} = -2.03 \log \left(\frac{2.51}{\text{Re}\sqrt{f}} + \frac{k_s}{3.7 D} \right).$ (28)

ここでksはパイプ表面の材質粒度直径、Reは以下で定義されるレイノルズ数です。

Re$\displaystyle = \frac{U D}{\nu},$ (29)

U は液体の速度、ν は動粘性係数です。動粘性係数は ν=μ/ρ を満たします。μ は絶対粘度です。

*FLUID SECTION, TYPE=PIPE マニング カードの下の行で以下の定数を指定する必要があります。

使用する要素には *DLOAD カードの重力タイプで重力加速度を指定する必要があります。材質特性 ρ と μ は *DENSITY カードと *FLUID CONSTANTS カードで定義することができます。典型的な ks の値は鋳鉄の場合 0.25 mm、溶接鋼の場合 0.1 mm、コンクリートの場合 1.2 mm、銅の場合 0.006 mm、ガラスの場合 0.003 mmです。

形状因子 φ は以下に示す層流域での非円形のための摩擦式を変更する場合にのみ使用されます。

$\displaystyle f=\varphi \frac{64}{\text{Re}}.$ (30)

いくつかの断面での φ の値が[13]にあります。正方断面での値は0.88、縦横比2の直方断面での値は0.97です。

タイプラベルにFLEXIBLEを追加指定すると柔軟なパイプを作成できます。この場合には2つの節点を指定します。2点を指定するとその間の距離がパイプの半径になります。これらの節点は純粋に構造体の節点でなければならず、流体ネットワークに所属してはいけません。2点間の距離は節点に加えられた任意の変形の影響を考慮して計算開始前に求められます。この結果、*COUPLED TEMPERATURE-DISPLACEMENTキーワードを使用するとパイプ壁の変形とパイプ内の流れを連成することが可能になります。以下の定数を*FLUID SECTION, TYPE=PIPE WHITE-COLEBROOK FLEXIBLE カードの下の行で指定する必要があります:


サンプルファイル: pipe2


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guido dhondt 2016-03-08