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*CLOAD

キーワードのタイプ:ステップ

このオプションを使用すると単点拘束や多点拘束で固定されていない、モデル上の任意の節点に集中力を適用することができます。オプションパラメーターとしては OP、AMPLITUDE、TIME DELAY、USER、LOAD CASE、SECTOR、SUBMODEL、STEP があります。OP は値として NEW または MOD を取ることができます。デフォルトは OP=MOD で、これは前のステップで種々の節点に適用された集中力を維持することを意味します。ある節点の力を指定すると、前のステップで定義された力がその値で置き換えられます。同じステップで既に力を定義されている節点・方向に力を指定するとその値に加算されます。OP=NEW は前のステップで適用された集中力を全て取り除くことを意味します。1つのステップに複数の *CLOAD カードが存在する場合は最初の *CLOAD のパラメーターのみが有効になります。

AMPLITUDE パラメーターを使用すると振幅を指定することができ、これによって力を増減させることができます(主に非線形静解析・動解析で使用されます)。*CLOAD カードで入力された値は基準値と解釈され、これに(時刻に依存する)振幅値がかけられて実際の値が求められます。ステップ終了時には基準値はその時刻での実際の値で置き換えられます。明示的に振幅を再定義するか、TIME=TOTAL TIME を使用して振幅を定義しない限り、以降のステップではこの値は一定値を保ちます。TIME=TOTAL TIME を使用している場合は振幅は有効なままになります。節点、自由度を指定して AMPLITUDE の設定された *CLOAD カードを定義している場合には、その節点、自由度と同じステップ内で定義された古い *CLOAD カードすべてに対してその振幅が定義されることに注意してください。同様に節点、自由度を指定して AMPLITUDE の設定されていない *CLOAD カードを定義している場合には、その節点、自由度と同じステップ内で定義された古い *CFLUX カードすべてに対して振幅定義が無効化されます。

AMPLITUDE パラメーターは同じ *CLOAD カードで指定された全ての荷重に対して適用されます。つまり複数の *CLOAD カードを使用することで同一の節点のそれぞれの座標方向の力に対して異なる振幅を指定することができるのです。この規則の重要な例外の1つは節点に(*TRANSFORM カードによる)変換が適用されている場合です。そのような節点に対して定義された振幅は全ての座標方向に対して適用され、もし複数の振幅が定義されている場合には最後の1つが適用されます。

TIME DELAY パラメーターでは AMPLITUDE パラメーターを変更できます。このため TIME DELAY では頭に AMPLITUDE 名を追加する必要があります。TIME DELAY は時間シフトで、これによって指定された AMPLITUDE 定義は正の時間方向に移動します。例えば TIME DELAY に10を指定すると時刻 t での振幅が時刻 t-10 で適用されます。TIME DELAY パラメーターは同一のキーワード・カード内で一度だけ使用できます。

USER パラメーターが選択されるとユーザーサブルーチン cload.f を呼び出して集中荷重値が決定されるようになります。ユーザーサブルーチンはユーザーが作成する必要があります。この設定は *CLOAD キーワードの下に挙げられた全ての節点に適用されます。自由度の後に指定された荷重値は全て無視されます。USER パラメーターが選択されている場合には AMPLITUDE パラメーターは無視されるので使用しない方がいいでしょう。

LOAD CASE パラメーターは定常状態動解析(*STEADY STATE DYNAMICS)でだけ有効化可能です。LOAD CASE = 1 とすると荷重が実数または同相になります。LOAD CASE = 2 とすると荷重は虚数になるか、または90°だけ等価位相シフトされます。デフォルトは LOAD CASE = 1 です。

SECTOR は周期対称性のあるモード動解析(*MODAL DYNAMIC)、定常状態動解析(*STEADY STATE DYNAMICS)でだけ使用できます。データム・セクター(モデル化されるセクター)がセクター1です。他のセクターは *TIE カードで指定されたスレーブ面からマスター面に向かう回転方向に沿って、増加するように番号が付けられます。このため SECTOR パラメーターではセクターの節点に対する点荷重を適用することができます。ただし、データム・セクターではないセクターで力が設定される節点の座標系はグローバル直交座標系、またはローカル円筒座標系でなければなりません。グローバル座標系の場合にはユーザーによって定義された(グローバル形での)力は方向変化なしで適切なセクターにそのままコピーされます。ユーザーは力の方向が目的のセクターで必要なものになっていることを確認する必要があります。ローカル座標系の場合にはその系は *CYCLIC SYMMETRY MODEL カードの下で定義されたものと一致しなければなりません。この場合にはデータム・セクターで定義された力は目的のセクターへ向かって回転されます。つまり力の半径方向、円周方向、軸方向の成分が維持されるのです。

SUBMODEL パラメーターを指定するとキーワードの下で挙げられた節点の自由度の力をグローバルなモデルからの内挿で設定することができます。このため対象となる節点は *SUBMODEL,TYPE=NODE カードの一部でなければなりません。後者のカードでグローバルなモデルの結果ファイル(frdファイル)が定義されます。SUBMODEL パラメーターを使用する場合には STEP パラメーターが必要になります。この STEPパラメーターによって内挿で使用されるグローバモデルのステップが指定されます。ステップ内に複数のインクリメントの結果が保存されている場合には最後のインクリメントが使用されます。どんな座標系がサブモデルの節点で使用されていても、グローバルなモデルから内挿される変位は変換されないことに注意して下さい。このためグローバルなモデルの力がローカル座標系で保存されている場合には、力が内挿されるサブモデルの節点にもこのローカル座標系が適用されます。つまりグローバルなモデルの力が内挿されるサブモデルの節点には、グローバルモデルの力が保存されている座標系が継承されると言えます。


1行目:

以降の行:

必要な場合はこの行を繰り返します。

例:
*CLOAD,OP=NEW,AMPLITUDE=A1,TIME DELAY=20.
1000,3,10.3

上記では古い点荷重力を全て取り除き、節点1000の自由度3(節点1000に変換が定義されていない場合にはグローバル、それ以外の場合はローカル)に大きさ10.3で(時間制方向に20単位時間ずれた)振幅 A1 の力を適用しています。


サンプルファイル: achtelp、beamdelay


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guido dhondt 2016-03-08