.frd ファイル(ASCII)の場合にはコマンド *NODE FILE、*EL FILE、.frd ファイル(バイナリ―)の場合にはコマンド *NODE OUTPUT 、*ELEMENT OUTPUT、.dat ファイル(ASCII)の場合にはコマンド *NODE PRINT、*EL PRINTによって出力が得られます。バイナリー形式の .frd ファイルはASCII形式よりも小さくなり、CalculiX GraphiX での読み込みも速くなります。節点変数(*NODE FILE、*NODE OUTPUT、*NODE PRINT キーワードで選択)は常に節点に保存されます。要素変数(*EL FILE、*ELEMENT OUTPUT、*ELEMENT PRINT キーワードで選択)は .dat ファイルの積分点、あるいは .frd ファイルの節点に保存されます。要素変数は積分点での方が精度がいいことに注意してください。節点での変数は外挿された値であり、精度が落ちます。例えば積分点でのフォン・ミーゼス応力と相当塑性ひずみは *PLASTIC カードの下で定義される応力・ひずみ曲線に必ず乗りますが、節点での外挿値は必ずしもそうなりません。
流体ネットワークでは値が定義されていない節点での節点値計算に内挿を使用します。ネットワーク要素の構造から全温度、静温度、全圧は端節点で、質量流量は中間節点で計算されます。従って .frd ファイル内での値の連続性を保証するために、中間節点での全温度、静温度、全圧が両端点から、端点での質量流量が隣接する中間節点から内挿されます。これは .dat ファイルの値に対して行われません(存在しない値はゼロになります)。
FILE 命令と PRINT 命令の大きな違いは PRINT では必ずセット名と一緒に設定を行なう必要があることです。このため出力をいくつかの節点や要素に限定することができます。一方で .frd ファイルの出力はサブセットに限定されません。NSET パラメーターを使用して節点を選択していない場合には(.frd ファイルでは常に節点での値が出力されるので節点値・要素値とも)モデル全体が出力されます。
以下の出力変数が使用可能です。
変数 | 意味 | タイプ | .frd ファイル | .dat ファイル |
---|---|---|---|---|
U | 変位 | 節点 | x | x |
PU | 変位の大きさと位相 | 節点 | x | |
MAXU | 周期対称な周波数計算での指定されたベクトルと直行する最悪変位 | 節点 | x | |
NT | ネットワークでの構造体の全温度 | 節点 | x | x |
PNT | 温度の大きさと位相 | 節点 | x | |
TT | 気体ネットワークでの全温度 | 節点 | x | |
TS | ネットワークでの静温度 | 節点 | x | x |
TTF | 3次元流体での全温度 | 節点 | x | x |
TSF | 3次元流体での静温度 | 節点 | x | x |
RF | 合力 | 節点 | x | x |
RFL | 全フラックス | 節点 | x | x |
PT | 気体ネットワークでの全圧 | 節点 | x | |
PS | 液体ネットワークでの静圧 | 節点 | x | x |
PN | ネットワーク圧力(上記の全体で使用) | 節点 | x | |
PTF | 3次元流体での全圧 | 節点 | x | x |
PSF | 3次元流体での静圧 | 節点 | x | x |
CP | 圧縮性3次元流体での圧力係数 | 節点 | x | x |
DEPT | 水路ネットワークでの流体深さ | 節点 | x | |
HCRI | 水路ネットワークでの臨界深さ | 節点 | x | |
MF | ネットワークでの質量流量 | 節点 | x | x |
V | 構造体の速度 | 節点 | x | x |
VF | 3次元流体の速度 | 節点 | x | x |
MACH | 圧縮性3次元流体のマッハ数 | 節点 | x | x |
S | コーシー応力(構造) | 要素 | x | x |
SF | 全応力(3次元流体) | 要素 | x | |
SVF | 粘性応力(3次元流体) | 要素 | x | x |
ZZS | Zienkiewicz-Zhu 応力 | 要素 | x | |
PHS | 応力の大きさと位相 | 要素 | x | |
MAXS | 周期対称な周波数計算での最悪主応力 | 要素 | x | |
HFL | 構造体での熱フラックス | 要素 | x | x |
HFLF | 3次元流体での熱フラックス | 要素 | x | x |
E | ラグランジュひずみ | 要素 | x | x |
MAXE | 周期対称な周波数計算での最悪主ひずみ | 要素 | x | |
PEEQ | 相当塑性ひずみ | 要素 | x | x |
ENER | 内部エネルギー | 要素 | x | x |
SDV | 内部変数 | 要素 | x | x |
ELSE | 内部エネルギー | 要素全体 | x | |
ELKE | 運動エネルギー | 要素全体 | x | |
EVOL | 体積 | 要素全体 | x | |
DRAG | 面に働く応力 | 面 | x | |
FLUX | 面を通過するフラックス | 面 | x | |
POT | 電位 | 節点 | x | |
ECD | 電流密度 | 要素 | x | |
EMFE | 電場 | 要素 | x | |
EMFB | 磁場 | 要素 | x |