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理論

有限要素法は基本的には場の変数の行列式を関心ごとにしています。もっとも重要なのが応力場とひずみ場です。CalculiXではひずみの基本測度として弾性媒体にはラグランジュのひずみテンソルE、変形塑性にはオイラーのひずみテンソル、増分塑性には偏差弾性の左コーシー・グリーンテンソルを使用しています。ラグランジュのひずみは以下を満足します([20]):

$\displaystyle E_{KL}=(U_{K,L}+U_{L,K}+U_{M,K} U_{M,L})/2,\;\;\;K,L,M=1,2,3$ (2)

ここで UK は物質座標系の変位成分で、繰り返されている添え字は適切な範囲で総和をとることを表しています。線形解析ではこの式はよく知られた形式に縮約されます:

EKL = (UK, L + UL, K)/2 K, L = 1, 2, 3 (3)

オイラーのひずみは以下を満足します([20]):

$\displaystyle e_{kl}=(u_{k,l}+u_{l,k}-u_{m,k} u_{m,l})/2,\;\;\;k,l,m=1,2,3$ (4)

ここでukは空間座標系の変位成分です。

最後に偏差弾性の左コーシー・グリーンテンソルは以下のように定義されます([66]):

$\displaystyle \bar{b}^e_{kl}=J^{e-2/3}x^e_{k,K}x^e_{l,K}$ (5)

jeは弾性ヤコビアン、$ x^e_{k,K}$は弾性変形勾配です。上記の式はデカルト座標系に適用されます。

ラグランジュのひずみと一致する応力の測度は第2パイオラ・キルヒホッフ応力Sです。この応力は CalculiX の全ての機能で使用されていて(いわゆるトータルラグランジュ法)、第1パイオラ・キルヒホッフ応力Pやコーシー応力t(真応力)に変形することができます。CalculiXの入力(例えば分布負荷)と出力はすべて真応力として扱われます。長さLの試料に対する引っ張り試験では3つの応力測度は以下の式によって結び付けられます:

t = P/(1 - ε) = S/(1 - ε)2 (6)

ここで ε は以下で定義される工学ひずみです:

ε = dL/L (7)



サブセクション
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    guido dhondt 2016-03-08