キーワードのタイプ:ステップ
このオプションを使用すると選択された要素変数を jobname.dat という ASCII フォーマットのファイルに保存することができます。要素変数は積分点での値が出力されるものもありますし、全要素変数が出力されるものもあります。以下の変数を選択することができます。
キー ENER とキー ELSE を使用することで内部エネルギーの計算が有効化されます。このキーがない場合は内部エネルギーは計算されません。非線形計算では任意の時刻における内部エネルギーはそれまでの時間のエネルギーの累積に依存するため、(形状、材料の非線形性を考慮した)非線形計算での ENER、ELSE の設定は最初のステップで行なう必要があります。。
パラメーターは ELSET、FREQUENCY、FREQUENCYF、TOTALS、GLOBAL、TIME POINTS の6つです。パラメーター ELSET は必須パラメーターで、応力を出力する要素セットを定義します。このカードが省略されている場合には、値は何も出力されません。同一ステップ内で複数の *EL PRINT カードを使用することができます。
パラメーター FREQUENCY と パラメーター TIME POINTS は互いに排他です。
パラメーター FREQUENCY はオプションで、ステップが複数のインクリメントで構成されている非線形計算に適用されます。デフォルトは FREQUENCY=1 でこれは全インクリメントの結果を保存することを意味します。N を整数として FREQUENCY=N とするとインクリメント N 個ごとに結果を保存します。またステップの最後の結果は必ず保存されます。もし最後の結果だけを保存したい場合は N を非常に大きな値に設定してください。値 N は*OUTPUT、*ELEMENT OUTPUT、*EL FILE、*ELPRINT、*NODE OUTPUT、*NODE FILE、*NODE PRINT、*FACE PRINT、*CONTACT OUTPUT、*CONTACT FILE、*CONTACT PRINTに適用されます。もしこれらキーワードの複数で互いに矛盾する値 N の FREQUENCY パラメーターが使用されている場合には全てに対して最後の値が使用されます。別の FREQUENCY パラメーター、TIME POINTS パラメーターで上書きされるまで、FREQUENCY パラメーターは複数のステップにわたって有効です。
3次元流体での FREQUENCY の類似物が FREQUENCYF です。連成計算では FREQUENCY は熱機械出力に、FREQUENCYF は 3次元流体出力に適用されます。
オプションパラメーター TOTALS は全要素変数にだけ適用できます。TOTALS=YES の場合には要素セット全体の変数の合計が、セットの各要素の値に加えて別に出力されます。TOTALS=ONLY の場合には合計だけが出力され、個別の要素の寄与は出力されません。TOTALS=NO(デフォルト)の場合にはそれぞれの寄与だけが出力され、合計は出力されません。
パラメーター GLOBAL(オプション)を使うと結果をグローバル直交座標座標系で出力するか、ローカル要素座標系で出力するかを指定できます。対象となる要素に *ORIENTATION カードが適用されている場合には、このカードによってローカル座標系が定義されます。要素に *ORIENTATION カードが適用されていない場合はローカル座標系はグローバル直交座標系と一致します。GLOBAL パラメーターのデフォルト値は GLOBAL=NO でこれは結果がローカル座標系で保存されることを意味します。グローバル座標系にしたい場合は GLOBAL=YES を指定してください。
パラメーター TIME POINTS を使用すると *TIME POINTS キーワードで定義した時点系列を参照することができます。この場合にはステップ内の系列の全時点とステップ終了時の出力が得られます。他の出力は保存されず FREQUENCY パラメーターは無視されます。ステップ内で有効にできるのはひとつの時点系列だけです。複数設定された場合にはキーワード・カード *NODE FILE、*EL FILE、*NODE PRINT、*EL PRINT or *FACE PRINT の中で最後に定義されたものが有効化されます。TIME POINTS オプションをプロシージャ・カードの DIRECT オプションと一緒に使用することはできません。別の TIME POINTS パラメーター、FREQUENCY パラメーターで上書きされるまで、TIME POINTS パラメーターは複数のステップにわたって有効です。
ステップ内で最初に *EL FILE カードが現れた時点で、ファイル出力用の以前の要素変数設定は全て消去されます。*EL FILE カードがステップ内で使用されていない場合には、設定されている場合には前のステップでの設定が適用されます。
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例: *EL PRINT,ELSET=Copper E
上記ではセット Copper 内の要素の積分点でのひずみを .dat ファイルに保存するよう設定しています。
サンプルファイル: beampt、beamrb、beamt4