材料の定義は *MATERIAL キーカードから開始し、このカードの後に *ELASTIC や *EXPANSION、*DENSITY、*HYPERELASTIC、*HYPERFOAM、*DEFORMATION PLASTICITY、*PLASTIC、*CREEP、*USER MATERIAL といった材料仕様カードが続きます。要素に材料を割り当てるには *SOLID SECTION カードを使用します。ひとつの要素に設定できる材料はひとつだけで、構造体の各要素には必ず材料が設定されている必要があります。いくつかの荷重タイプでは特定の材料プロパティーを設定する必要があります。重力荷重では材料密度が必要になりますし、熱荷重では熱膨張係数が必要です。また必要な材料プロパティーは解析タイプによっても変わります。周波数解析では材料の密度が必要なります。
材料カードの互いに排他的なものと独立に設定可能なものがあります。*ELASTIC、*HYPERELASTIC、*HYPERFOAM、*DEFORMATION PLASTICITY、*USER MATERIAL からはどれかひとつだけを設定することが可能です。また*PLASTIC キーワードは事前に *ELASTIC(,TYPE=ISO) を設定しておく必要があります。同じことは *CREEP カードについても言えます。*ELASTIC カードと *CREEP カードの間の *PLASTIC では粘塑性材料が定義できます。この他のキーワードも必要に応じて使用できます。
入力デッキで定義された材料に線形弾性材料でないものが含まれる場合、自動で幾何的な非線形性が考慮されます(つまり NLGEOM が有効化されます)。ただしこれはユーザー定義材料には適用されません。この場合には *STEP カードでの NLGEOM パラメーターの設定・省略によって幾何的な線形性計算と非線形性計算を切り替えることが可能です。